2002年4月15日 長崎教区信徒使徒職評議会 各位殿 ソフィア佐藤満子 わたしはフィリッピン在住しております援助マリア会会員シスターソフィア佐藤でございます。この度、ケソン市にありますわたしたちの神の慈しみの わたしたちに任されたマラヤはおよそ300位の家族が群がって住んでおります。実際の確かな人数は区役所でも確定されておりません。借り収入の人たちからその日の食べ物に事欠く極貧の人たちまで、さまざまな「貧しい人々」が住んでいます。表向きは屋台など出している低収入の人々の家が道に面して並んでおり、それほど悲惨さはみられません。しかし狭い路地を入っていくと何家族もが層をなして住んでいます。かれらは自分たちの悲惨さを外部の人に見られるのを非常に嫌います。その理由はわかりません。マラヤはだいたいこのような状況のもとにあります。 わたしたちがマラヤの人々とかかわりはじめて、まだ2年だけですので、十分な状況把握ができているわけではありません。わたしたちが目指している方向はマラヤ地区で信仰共同体を築いていくこと、かれらが自活していける方法を見つけていくのを助けることにあります。まだまだ手探りで始めたばかりといったところです。ご援助いただけば、次のことのためによろしくお願いいたします。どれでも結構です。(円はだいたい1ペソの2,5倍です) 1)
教育資金(奨学金)特に大学と専門学校 一人前 1年間に8,000ペソ 2)
元手金(販売のための手細工とか手作りのための材料費、3,000ペソ 3)
要理教室のための机と椅子など 3,000ペソ 4)
食べ物に事欠く人に食料品を 3,000ペソ 5)
病人、老人のために医療費(レントゲン、薬代がとても高い)一部援助 1,000ペソ 以上よろしくお願いします。 2002年5月 ソフィア佐藤満子 お元気ですか。FAXをいただきました。夜、深堀教会にお電話いたしましたが、お留守のようでした。昨日FAXを入れましたが、受信出来ませんでした。今朝もFAXしたいと思いましたがだめでした。今晩もう一度試みたいと思っています。いずれにいたしましてもこちらからのFAXは読みづらいようですので、一応原文をお送りいたします。一週間か、10日位かかると思いますが、ご了承くださいませ。 追伸 8月神父様がフィリッピンに来られるときは丁度わたしはフランスに行ってお目にかかれないのでとても残念です。そのかわり11月頃院長会のため日本に参りますので、その時は長崎で神父様に是非お目にかかりたいと思っております。 2002年8月15日 聖母訪問会 総長 渡辺清子 フィリッピン共同体を支えてくださっている皆様へ 暑中お見舞い申し上げます。いつもフィリッピンのために、お祈りとご支援をいただていますことを、心から感謝申し上げます。実はこのたび、新たな呼びかけを感じ、フィリッピン共同体を閉じることになりました。わたしたち聖母訪問会がフィリッピンに参りまして、はや26年の歳月が流れております。多くのみなさまのお陰で、ここまで歩ませていただいたことを、あらためて深く感じています。フィリピンを引き揚げるにあたって、多くの思い出と共にことばに言い尽くせない感謝の思いでいっぱいです。今後の新しい歩みがどのようになるかわかりませんが、これからもアジアにある日本の邦人会として、アジアの必要としているところにでかけたいと願っています。これまでいただいた数々のご恩に感謝と共に、お祈りをお願いいたしたくお手紙を認めました。 みなさまの上に神からの豊かなお祝福をお祈りもうしあげます。 2003年5月29日 シスターソフイア佐藤 先日はなつかしいお手紙ありがとうございました。とてもうれしく拝見いたしました。こちらからの手紙は復活際の翌日に着いたようですね。安心いたしました。「光世の福祉活動」のHPをこちらで見させていただきました。Feeding Centerの子供たちの写真を使ってくださってありがとうございました。すばらしい編集ですね。日本の援助マリア会の会員にも紹介したいと思っています。 さて、今日は又うれしいニュースありがとうございました。7月にフィリッピンに来ていただけること、わたしたちはとてもとても大きな喜びです。今電話をそちらにかけました。お話中か通じませんので一応FAXをお送りいたします。 明日夜9時頃(日本時間)もう一度お電話したいと思います。よろしいでしょうか。こちらの時間ではそちらと1時間違っていますので8時頃です。わたしのスケジュールで7月7日~16日まで年次黙想会を入れております。何ヶ月か前にグリーン神父様に個人の指導をお願っていますので、もし出来れば7月17日21日頃までわたしたちのところに来ていただけばうれしいですが、いかかでしょうか。勝手を申し上げて申し訳ありません。もしだめでしたらぐりーン神父様に変更をお願いいたしますので下口神父様のご都合をお聞かせください。よろしくお願いいたします。ホテルはそちらで交通公社を通して予約できますか。交通の便からいえばマカチィ市のホテルがよいと思います。では明日、30日もう一度日本時間の8時頃お電話いたします。 2003年6月29日 聖ペトロ聖パウロの祝日 下口勲神父様 今日は神父様の霊名の祝日ですね。祝日おめでとうございます。 神父様のお働きの上に神様の祝福があふれるばかりありますように、今日共同体皆でお祈りしました。今年6月からマラヤから13名、タリム島から10名(高校生)が奨学金をいただいて勉強を初めています。あわせて月一回の両親の養成もはじまりました。詳しいことはまたお知らせします。 お祈りと感謝を込めて シスター佐藤満子、シスター池田多喜江 主の平和 2003年7月3日 FAXは受領しました。霊名の祝日にあたり、お祈りしていただきありがとうございます。計画したプログラムが予定おとり実施されておられるようで何よりです。今後の活動で資金不足が発生することがあれば、福祉委員会の予算の中で計上することを検討しますので、その節には遠慮なく申し出てください。 さて、延期していました訪比親善旅行の日程のことについてですが、先日、懸念していた持病の腰痛が悪化しています。ただ今、治療に専念していますが、完治するまでにはいたっていません。完治すれば、その時点で日程のお知らせすることにしますから今しばらくお待ちください。 ところで、どのマカチィ地区のどのホテルとも予約はできますが、高級ホテルばかりの料金体制であることと、確かにホテルから修道院まで交通の便はよくても、かなり地理的に遠い場所となっていることを考えると、やはり宿泊地は修道院に近いケソン市内のホテルにした方がよいのではないかと考えます。 シスターの方では、最近、近くのホテルの火事のために死者が出たということがあって、安全面を配慮して、料金が高くてもマカチィのホテルを推薦されたのでしょうが、わたしとしては、旅行の目的が貧しい人をサポートするための活動であることを考えると高級ホテルではなく、安全がある程度保証されているホテルであれば、ケソン市のペンションでいいのではないかと考えます。どうでしょうか。もし修道院の近くに適当な宿泊施設が見つかれば教えてください。腰痛が落ち着いたら後日、日程についての調整をしますので、その節はお願いいたします。 2004年4月11日、シスター佐藤満子 ハッピーイースター!アレルア! お元気でいらっしゃいますか。日本は美しいサクラの季節でしょうね。こちらは連日真夏の猛暑で生活するだけで精一杯の感じです。夜は熱帯夜です。室内はC32度です。神父様のいらっしゃる頃は暑さが少しやわらぐとよいのですが、 こちらの新しいコンピューターのEmailがしばしば調子が悪く、わたしの使い方にも問題があると思いますが、・・・とうとう神父様にEmailを送ることができないままですみませんでした。神父様のお陰でフィリッピンマラヤ地区のスカラシップ生も一年目を終え、今夏休み6月から2年目を迎えます。 神父様のフィリッピン訪問の日程がはっきりしましたらお知らせください。5月7日~21日の予定でしたね。タリム島のニックと連絡がとれないので困っています。3日に一回彼の携帯にかけていますが、通用範囲外か、電話を切っているのか「後ほどおかけください」という交換手の返事だけで2,3ヵ月経ちました。他に連絡の方法がありません。他方、ニックからは難の連絡もありません。 長崎の聖週間と復活際はいかがでしたか。きっと豊かな典礼の中で主の過越を信徒と共に祝ってことでしょう。こちらの神の憐れみの小教区では教会挙げての荘厳な準備で信徒の方も大変だったと思います。それを通して豊かな恵を共有し分かち合えたと思います。特に聖金曜日の十字架の道行きは朝4時~8時まで小教区全体が道行きとなり、14の各留毎に青年たちによる現代の身近なテーマの熱演で感動しました。土曜日の復活徹夜祭もよい典礼でした。特にコーラスグループがよく準備されており、最後にヘンデレのハレルヤの合唱で終わり復活の喜びの中で感動的でした。午後9時~11時。ご復活の主日はSAIUBONGと呼ばれる復活したイエスさまと聖母マリアの出会いの行列が午前4時から始まりSIKARATURAの広場で復活のミサが引き続きあり、その典礼には、溢れ卯ほどの人々が参列しました。
|
2004年4月27日 シスター佐藤満子 FAXありがとうございました。5月のフィリッピン訪問がキャンセルになったことは残念でした。ラベル神父様のお見舞いにカナダにいらっしゃるというより大事な用件が生じたとのこと、了解しました。わたしは下関長府におりました頃、サンするピスでラベル神父様の集中講義がありしばしば出席した思い出があります。頑丈な体格の神父様でこころもとても大きな包容力のあるお方だったと記憶しております。援助マリア会をおぼえていらっしゃるかもしれませんが、とにかくフィリッピンよりラベル神父様のため特別にお祈りしています。サンスルピス会は日本のため司祭養成という大切な使命を果たしておられるのですね。感謝しています。よいカナダ訪問でありますように。 さて、スカラシップのことで確認したいのですが、先日タリムのニックから電話があり、携帯電話を盗まれて連絡がとれなかったこと、そしてやっと新しい携帯電話を島で医療奉仕をしているフランス人ドクターが買って下さってやっと連絡がとれたことが分かり安心しました。 スカラシップの活動資金について平成14(2002年)6月20日にUSドル#38,220をお送りくださいました。2002年は主に給食プログラムのために使いました。 2003年からスカラシップが始まり、2004年4月の段階で1年間が終わりました。タリム奨学生の生活指導者のニックのところに2003年5月26日にUSドル#1,500ドルを10人の高校生のために渡しました。その金額では足りなくなったと請求されました。余裕がないので渡していません。来年度(今年6月)からタリムの大学生を一人受けることと高校生10人分の不足分について検討しなければなりません。 マラヤのスカラーは13名ですが、その内高校生3名(私立のカトリック高)、小学生1名(私立のカトリック校)は授業料が高いですが、1年間のUS#6,370はぎりぎりです。先日お電話で「100万円までは使っていいです」とおっしゃってくださったと思いますが、それは1年間に10,000ドル使ってもいいという意味でしょうか。ことでしょうか。4月30日にニックと会う予定になっています。彼から5月1日の島のお祭りに招待されています。お忙しいところ申し訳ありませんが、お返事をいただけば幸いです。 ニックと電話で話したとき、下口神父様がタリムで過ごす日程が今回はキャンセルになったことを伝えましたら、とても残念がっていました。来年は実現できるよう計画いたしましょう。何しろ今フィリッピンはまだすごい暑さです。この夏休み中、1年間が終わりましたので大学生と高校生の一人一人と面接しました。とても感謝し喜んでいます。一人一人が感謝し、特に人々との関わりが友人を含めて深く、広くなってきたことを喜んでいるようです。マラヤの青年のグループも誕生し、30名近くの青年男女が集まったようです。その中でスカラーはリーダーシップをとってはりきっています。いつかスカラーたちは神父様にメッセージを送ると思います。どうぞマラヤのユースのためにお祈りください。ではさようなら 2004年5月3日 シスター佐藤満子 FAXとお電話ありがとうございました。要領得ないで本当に申し訳ないと思っています。こちらではほとんどペソで生活しておりますので、円、ドル、ペソの切り替えが大変面倒であり、複雑であり、かつ難しいです。というのは為替レートがその日毎に換わって来るからです。今年度2004から2005については額がまだはっきりわかりません。一応、作年度、2003年~2004年のものをリストアップしてみました。但し、1年で随分高くなっているのに驚きます。 大学生の一人が明日授業料を納めなければ行けないからと、今日云ってきました。ずっと前にいくら必要か学校で聞いて来るように云っておいたのに、そうしてくれず今朝学校の掲示板に貼ってあったそうです。しかも昨年は前期15、000ペソしたのに今年は前期が23,000ペソになっています。戸惑ってしまいます。カトリック高校の授業料が作年は24,000ペソでしたが、今年は25,000ペソになり1,000ペソ高くなっています。今1ドルが55ペソ位です。一年前は1ドルが50~52ペソでした。来週は大切な大統領などの選挙がおこなわれます。フィリッピンでは全教会をあげてよい選挙が行われるように祈っています。 お祈りください。いろいろとご配慮くださりありがとうございました。一応定期預金から8,000ドルを普通預金に移しペソに換えたらと思っていますが、よろしいでしょうか。マラヤの貧しい家族で公立の高校にお願いしたいという希望がでていますが、まだはっきりした額がわかりませんので保留にしています。では取り急ぎご返事いたします。 2004年5月1日タリムのニックと話しました。今年度分(2004~2005)として10名の高校生のため2000ドル、大学生のため800ドル合計2800ドル必要です。なお、1名の大学生についてマニラで勉強するため寄宿費として5850ペソは両親に負担してもらうよう交渉しました。もし寄宿舎の費用もこちらで出すとすれば2800ペソよりもっと必要になります。いかがでしょうか。 2005年5月12日シスター佐藤満子 お元気でいらっしゃいますか。FAXありがとうございました。1年間の活動資金を9,000千ドルにしてくださって本当にありがとうございました。活動資金をわたしたちのグループとタリムのグループとに振り分けてすっきりした感じです。普通預金に9,000ドル移し、そこから6,500ドル引き出しました。タリムの子供の奨学金として2,800ドル、マラヤのためにとりあえず3,500ドル、それぞれの学校で授業費の支払日が異なっているため、少々大変ですが、親と一緒に支払いに行っています。領収書もちゃんといただけますので、その方が賢明のようです。E-mailで送ろうと思いましたが、うまくいきませんでした。 わたしのE-mailはmitsuko sato@HotP0P.comです。こちらに送ってみてください。よろしくお願いします。 |
フィリピン視察旅行 4回シリーズ その1 平成17年2月17日(木)~2月25日(金)9日間 ①、ケソン市の精神里子との交流会 2月18日(金) わたしはメトロマニラ・ケソン市にある神の慈しみの小教区(信徒数約48,000人)で4年前から奉仕活動を続けている援助マリア会マニラ支部修道院から招待を受け、2月18(金)同修道会が支援する奨学生と交流してきた。当日は午後6時半から修道院の一階の応接室をかりて13人の奨学生の一人一人と面談し、午後7時30分からは、同修道院一階の大ホールで歓迎パーチーが開催され、奨学生とその家族約40名と相互の交流を深めあった。佐藤満子シスター院長の挨拶、わたしの挨拶と簡単なマジックショウの後、子供たちによって歓迎の歌とギター演奏が次々に披露され、その後、奨学生のお母様方の手料理を奨学生とその家族と一緒に食し、楽しくて和やかなひとときを過ごした。 20(日)と21(月)の夕方には、子供たちが学校から帰宅する時間をみはからって佐藤シスターと池田シスターの案内を受け、奨学生の家庭を訪問した。奨学生の家庭は貧しい人々が肩を寄り添うようにして助け合いながら生活している人が多いマラヤ地区にあるスラム街である。スラム街との境界線にある修道院からは歩いて4,5分で行ける。わたしたちにはゆっくりする時間がなく、6,7軒大急ぎで奨学生の家庭を訪問して感じたことは、次回の報告で説明するように、明日訪問予定のタリム島の子供たちの家庭に比べると、ここマラヤのスラム街の奨学生の家庭環境は貧しいというより極めて悲惨であり、劣悪である。そのことは訪問する前に何度か現地でマラヤの貧しい人に奉仕して丸4年になるシスター池田から聞かされていたのだが、今度の家庭訪問により彼女のことばが真実であることが了解できた。狭い畳3畳程度のトタン屋根の住居、最低の衛生環境、食料不足が原因である栄養失調などすべては家庭の大黒柱であるご主人の収入が不安定なことが原因であり、ここで暮らしている人の多くは人間として生きるために必要な尊厳さえ欠けているようにみえた。他方、どこの家庭も子供たちが多く、狭い路地やかなり広自動車の通り道の端で近くの子供たちが思い思いにそれぞれグループをつくり楽しく遊んでいる光景がみられたのは救いであった。 |
フィリピン視察旅行 4回シリーズ その2 タリムの奨学生と交流会 平成17年2月19(土)、20(日) ルソン島マニラ郊外にフィリッピン最大の湖タール湖のほぼ中央に小さな島がある。その島の名はタリム。人口約5万人の内、87%がカトリック信徒で、島民のほとんどが竹細工で生計を立てている。その島のほぼ中央部に位置するサパン集落で、援助マリア会マニラ支部修道会のシスターは、下口神父から資金提供を受けて教育支援活動をしている。本部がベルギーにあるチベリアード修道会の精神に基づき、地域に目指した信仰共同体運動つくりをしている現地出身のニックと、彼がお世話をしている奨学生10人に対面し、交流を深めることが、今回のわたしたちの訪問の目的であった。日頃奨学生の勉強の指導と信仰生活のお世話をしているニック自身チベリアードの在俗会員である。ここでニックは青少年の霊的養成と地域の福音化を推進するための施設となっているコミュニチー・センターを中心にして信仰養成プログラム、健康プログラム、教育プログラム、農業プログラムの4つのアクチビチィを行い、その中で奨学生たちは重要な役割を果たしている。彼は貧しい家庭の中から、学力があり、心もよく、信仰心もある家庭の子を選んで奨学生としている。奨学生の信仰教育を共同生活の精神で教化するだけでなく、奨学生の家族も教会活動に積極的に参加させることを目的にしているが、そのことは今回の交流会でも確認できた。 マニラの援助マリア修道会から経済的支援を受けている奨学生は高校生9人、大学生1人。2月19日(土)正午から、援助マリア会シスター池田と私のために歓迎会を兼ねた交流会が行われた。当日はケソン市の修道院を朝8時に出発。5人乗りのワゴン車と高速艇で約3時間、午前11時過ぎに目的地のサパン港に到着。集落のほぼ中央に位置しているコミュニチィーセンターまで歩いて2分。そこで歓迎昼食会を受けた後、一人一人個人面談をして日本からのお土産をプレゼントする。面談後、時間が少しあったので、ニックの案内で2,3人の奨学生の家庭を訪問することにした。 |