献堂25周年記念想い出集
ス:「私たちは、中町教会だから、ミサは無かったと月に1回しか。」節:「そうよね。結婚式とかも朝ミサの時にしかせんで、朝2時とかに早起きしてから、暗とにトコトコしてからねー。」
三:「そうやったとね。私のところの長男がそうやったとね。」
ス・節:「そう、そう。何でも出来るごとなったけど、ミサの時しか出来なかったとね。洗礼でも何でも。」
節:「まー、もう今は何でも、良うなったねー。」
三:「うん、うちの子供が、長男やったけど、そん時はもう朝五時半やったとけど朝ミサに、うちは行かなかったけど、産まれて直ぐだったから。」
ス:「昔は洗礼を受けさすっと早かったので、産まれて二、三日で受けさせよった。」
節:「昔、渋谷神父様は必ず、御絵の裏に名前を書いてくれよったものね。4人とも持っているけれど、うん。」
三:「あーん。」
節:「うん、くれよったよ。霊名と、自分の名前と、その子の名前と日付を書いて。」
三:「うーん。そいけん、今の世の中が宗教中心にもって来られないと言うやかね。ねー、今年、8人が初聖体を受けたとさ。そいでも、ミサに来るとは二、三人しかおらんって、神父様が嘆きよった。嘘でしょうって?初聖体済んどってー。高学年になったら部活とかあって来られんとは分かる。それは親の責任って。」
ス:「こん前、狭かでしょうって言うたら、うんにゃ、来ないから丁度良かって言いよった。」
三:「もう昔じゃ考えられんたい。日曜って言うたら行かれないということ無かった。日曜日ミサに行かれないって考えらなかったものねー。うん、ミサに行かんってあんまりねー。」
ス:「そして、ロザリオもようしよったねー。もう眠たかとにさ、まぁーだ祈りをすっとねって。」
節:「そいで、眠いーって、目を擦れば、後から叩かれよったでしょう。」
三:「神の島はさー。前から修道院のあったけん、シスターたちが子供たちの教育は全部しよったたいね。前に行って、少しでもこう(居眠り)していれば、シスターたちが後から叩きよったとだから。そして深堀に来てから、純心のシスターたちの綺麗さー、この人たちの顔の綺麗さって思うたねー。神の島のシスターたちは汚かって・・・・・はぁ、はぁ。」
節:「お告げのマリアやったとよね?」
三:「そう、そう、そう。」
節:「ほら川口神父様の時に、お告げのマリアがベールを被っていたって。」
ス:「何か白いのを被ってね。」
三:「そう、そう、そん頃は、未だベールを被って無かったと。」
ス・節:「そう、そう。」
三:「何せ、ここのシスターたちの優しそう。もう、何せ“けいこ”でん休んでみんね。直ぐ親にばれ、叱られると。」
ス:「善長では、私たちの小さか時は未だ来て無かったと。募集に、そして幼きイエズスの初めて来て、妹が行ったとやけん。」
節:「前にも誰か行った人のおったとでしょう?」
ス:「何か、豚とかそげんとを飼うために、お告げのマリアがそげんとを募集に来たとね。」
節:「そん頃は未だ教育じゃ無くて、生活のためとか、そげんとがメインやったとね。」
三:「メインやったとでしょう。そいでもさ。善長は何か日曜日しかミサが無かったとでしょう?」
節:「日曜日もさ、ほら、行ったら無かったりして。一ヶ月に一回しか行われ無かったからね。」
三:「そいでも、そのようにして、昔、修道者も出ていたとねー。本当の信仰心のあったとねー。」
ス:「やっぱ、ほら、そげんして逃れてまで、善長に畑も無いのに、木の蕪を取って耕して、気張って来たとだから。」
節:「そのようにして、御ミサの無か時は、皆寄ってロザリオを唱えよったね。」
ス「うん、唱えよったと。公教要理もね、“あねさん”って言う人がおって教えよったと。」三:「そいでさぁ、日曜日なんかね、一週間に一回、今でもロザリオをしているとでしょう。深堀教会でもそげんとしたらねー。やっぱ善長よね!」
ス「そいけん、他の事は辛抱してでも教会のためには必ずしていたものね。」節:「そう、家族(所帯)に対して入れる物(金品)が多かもんねー。」
ス:「そうよ。深堀とあんまり変わらんくらいあるから。」
三:「いや。下口神父様が言いよった。この前寄付をしたやかね。善長はもう千円ばっかりですよって。寄付ばっかりするって。何かって言うたら直ぐ寄付。もう昔から、私たちは自分たちの事ばかり考えてから・・・・」
ス:「でも、賽銭つなぐ前に言われれば違うたいね。」
三:「深堀は言うてもね・・・・。」
ス:「うん。言うても、そいがピンとこん訳たいね。」
三:「うん、でもさー、元からの幼児洗礼けどさ、そのホント信心深かった親から教育受けた子供たちだけど、やっぱ、この社会の流れに負けてしまうだろうが。」
ス:「いかに自分が子供の教育しきら無かったかと言う事、本当にそう思う。」
三:「昔の人って言うとは教育を受けて無かったからか言葉での教育は少なかったとよね。行動だけ。」
節:「体で覚えた事は一生懸命行動する。」
三:「うーん。」
ス:「うん、何も教育は受けとらんと。どういう苦労もイエス様に捧げる、ただそれだけ、必死の元に生きて来とっと。」
節:「そいけん、私たちが子供の頃は、“悲しみ”の時に歌うたり、はしゃいだりすれば、もうひどう怒りよったものね。」
ス・三:「うん、うん。」
ス:「“悲しみ”の時はじっとしとれ!と言いよったよ。そいけん信者は暗かって言われていたと。」
節:「そいけどね。学校に行きよった頃は、信者は良かねー、日曜日に仕事せんでも良かけんって、言われていたんよ。」
ス・三・節:「うん、うん。言われていたよね。昔は何にもされんので。」
ス:「葉山にある学校の先生の所に遊びに行きよったさ。言われよったもん、山口さんたちは、あの頃は未だ迫害に遭いよったとね!ちっとも伸び伸びして無かったものね。今と全く違う。学校時代の山口さんとすれば全然違うって言われよったよ。この頃亡くなられたけどね。」
三:「今、考えたらさ、母がそんな信仰の事をよう喋りよったさ。私たちはあんなに喋りきれん。」
ス・節:「うん、喋りきれん。喋りきれん。」
三:「昔の人は、えらかねー。これで、終わりにしましょう。」