献堂25周年記念想い出集
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配属シスター

「思い出」

        
純心聖母会 Sr.大石セイ
 

 深堀カトリック教会献堂25周年にあたり、心からお喜び申し上げます。
顧みますと永い年月が過ぎていますが、懐かしく思い出しております。

 渋谷神父様は、深堀教会の主任司祭として、また深堀幼稚園の園長として、お働き下さいました。その当時、信者の方々も少なく家族的な交わりで良くお導き下さいました。
 

深堀幼稚園 同左

 聖堂内には、大きなマリア様の御像が安置されておりました。神父様はマリア様が大好きな方でした。お住まいと教会が一緒でしたので、クリスマス近くになりますと、ご自分で馬小屋を作っておられました。日曜日の御ミサの後は必ず外へ出て信者の方々に声を掛けておられたお姿が浮かんで参ります。幼稚園にお出でになられると、先生方や私たちにも声を掛けて励ましのお言葉を下さいました。また、園児たちにも何時もにこにこと手を取り合って下さって、暖かいお心が思い出されます。

 先生方も良く働いて下さいました。
神父様は行事の後には、私たちを思って下さって、一緒にコーヒーを戴きましょうと電話を掛けて頂き喜びを共に分かち合うこともありました。

 渋谷神父様の許で過ごしました年月は感謝の心で一杯でございます。教会の方々、また幼稚園のご家族の方々にも暖かいお心を持って助けて頂きました事を心から深く深く感謝申し上げます。
 

「渋谷神父様の思い出」

        
純心聖母会 Sr.田口春江
 

 私が渋谷神父様とお接しすることができたのは、わずか2年ぐらいだったと思う。昭和40年4月から42年9月までと、昭和47年4月に、再度参りました。しかし、その時は、渋谷神父様は、体の調子があまりよくなくて、6月頃フランシスコ病院に入院されました。そして、9月7日ロザリオの聖母の祝日に天国へお帰りになりました。渋谷神父様との関わりは、本当に短い期間ではございましたが、とても印象的でマリア様への深い信心を育てていただきました。

 当時の教会は、武家屋敷の建物をそのまま利用していたので、天井が低く、頭が天井につかえそうでした。祭壇横には大きなロザリオを手に持った大きなマリア像が置いてありました。 渋谷神父様はマリア様に対する信心が篤く、マリア様の話をされる時は特別に熱が入って、私達信者も吸い込まれるように聞き入っていました。
 
渋谷治神父様
旧深堀教会の祭壇と聖母マリア像

 また、四旬節になると、毎日曜日ミサ後と聖金曜日に信者と一緒に、ご自分が先唱して十字架の道行をしておられました。そして、第4留(イエス聖母に会いたもう)と第13留(イエス十字架より下ろされたもう)を誦える時には、感情がこもり涙声になって、私達信者も同じ心になり感動していました。

 クリスマス聖夜のミサは、教会が狭いため幼稚園ホールで園児の保護者にも呼びかけ、多くの方々が自由に参加されホールいっぱいで、主のご降誕をお祝いしたことも印象的でした。

 渋谷神父様は教育熱心で純心短期大学にも授業に行っておられ、学生にも尊敬され慕われていました。卒業式での謝恩会の余興で、ご自分も何かしたいから踊りを教えてくれとのことでしたので、「蛍の光」を適当に教えて差し上げました。早速、謝恩会で踊って学生達を喜ばせて下さったそうです。

 また、地域の方々の人望も厚く、教会の司牧にも誠実に関わって下さいました。特に侍者の子供達をかわいがっておられたので、毎朝のミサにも喜んで来ていました。「何時もマリア様にお祈りするのだよ」と子供達に声をかけて下さっていました。また、神父さまご自身もマリア様の前でお祈りされていたのが思い出されます。

 私達も渋谷神父様が生涯をかけて育てて下さった信仰の惠みを感謝し、マリア様に助けを願いながら喜んで歩み続けることができますように天国におられる神父様に取り次ぎをお願いしております。

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