私のニックネームは「光世」です。去年９月インターネットへの接続を代行してくれる接続業者（プロバイダー)から「メール・アドレス」はどうしますかと聞かれた時、とっさの思いつきでこの名前にしました。女の子のような名前になって申し訳ありません。先日も友達から「女の子のような名前ですね。」とからかわれましたが、私自身はこの名前に結構満足しています。というのはこの名前はマタイ福音書５章１４節のイエス･キリストの言葉「あなたがたは世の光である。」の『世の光』から借用したニックネームであるからです。
イエス・キリストの言葉の続きは以下のようになっています。
「あなたがたは世の光である。山の上にある町は、隠れることが出来ない。また、灯火をともして升の下に置くものはいない。燭台の上に置く。そうすれば、家の中のものすべてを照らすのである。そのように、あなたがたの光を人々の前に輝かしなさい。人々が、あなたがたの立派な行いを見て、あなたがたの天の父をあがめるようになるためである。」マタイ５章１４〜１６節
本名は「下口 勳」といいます。
名前の｢勳（いさお）」は最近になって実兄の照から聞いて知ったことですが、父が第二次世界大戦の最中に帰郷したとき生まれた子なので日本が戦争に勝利し、本人も将来お国のために手柄をたてるようにという親心と愛国心で命名したそうです。苗字の｢下口（しもぐち）」についてはほんの少し歴史的な由来があります。
私の生まれ故郷(長崎県・五島列島）の桐古里とその周辺のキリシタン集落の中ノ浦、土井の浦には下崎、下村、下川、下田、下窄などの下の字がついた苗字が多い。これは明治３年から平民も苗字をつけることが認められるようになったとき、他のキリシタンたちが道下、瀬戸、白濱、などのように地形、地物、地名にちなんだ名を役員からつけてもらいましたが、桐古里、中の浦、土井の浦を統括する若松の役員たちは、これらのキリシタンたちを軽蔑してわざと｢下｣のつく苗字をつけてやったということです。これは私たちの先祖が信仰の迫害にあってもそれに屈しなかったことの証であり、その子孫の私たちにとっては誇りうる名誉であります。
若松町桐古里 本職はカトリック司祭。正確に言えば長崎大司教区に所属する教区司祭です。司祭に叙階されて今年２９年目を迎えています。
カトリック司祭と聞くと、酒もたばこも一切飲まないお堅い人というイメージを持つ日本人は多いようですが、私は酒もたばこも飲んでいました。現在はたばこは体に悪いので吸ってはいませんが、ビールなら、いまでも毎日のように飲んでいます。現在は長崎県五島列島の北の端に位置する仲知カトリック教会で働いています。時がたつのは早いものでここに赴任して８年目となりました。
すぐ近くに仲知小学校の校長宅がありますが、そこに住んでおられる校長先生はこれまで７年間の間に３人が転勤され、今４人目の校長先生が家族で住んでおられます。私も転勤族ですので今年あたりそろそろ転勤になるかもしれません。
パソコンは去年９月からはじめました。
ＮＨＫテレビの教養番組｢今からでも遅くない！インターネット入門」という番組で刺激を受けたので一念発起して始めてみることにしました。
まだパソコン操作さえ慣れていない私がホームページで｢仲知小教区２００年の歴史｣を紹介することにしたのはいくつかの理由がありますが、その一つは以下の通りであります。１９９９年９月、私たち仲知小教区の信徒は２年近くの準備期間の後、やっとの思いで｢仲知小教区史」を発刊しました。発行部数は８００部。発行部数を少なくしたこともあって、１ヶ月もしないうちに完売しました。
ところが、その後、地方の新聞(長崎新聞）に｢仲知小教区史｣が掲載されると、県内のいたるところから電話や手紙で｢仲知小教区史｣についての問い合わせと本の注文が相次ぎました。全く予想していなかった出来事にうれしい悲鳴を上げるとともに多くの方々がキリシタン史に強い関心と興味をもっていることに気づきました。そのときは在庫がなく皆さんの要望に応えることが出来ませんでしたが、ホームページを利用すれば無料で全国のみなさんに紹介できると考え、無謀にもその思いを実行してみることにしました。
長崎新聞
個人としてはキリスト教の歴史にさして興味も関心も教養もありません。それにまた私は福音宣教者としての仕事を抱えています。したがって、この仕事は余暇の時間での作業になります。始めた仕事を完成させることができるのか不安でいっぱいですが、どうぞこの仕事が順調に進みますように温かく見守ってくださいますようお願いいたします。最後に、一般的に地名はどう読むのか分かりづらいものです。｢仲知」という地名も初めての方はよく「なかち」と読み、口にされる方がいらっしゃいますが、本当は「ちゅうち」と読むのが正解です。
平成１３年２月２５日
