イグナチオ・浜田 朝松師
野首教会で復活祭ミサ当日の早朝
天気予報の通り今日(平成13年4月15日)の天候は快晴、波の高さも2メートルとそれほどの時化ではない。これなら大丈夫であろう。
出かける前にミサの説教の準備をする。
説教の要旨説教は時間がないのでいつもしているように原稿が書けない。しかし、最低でも次のことは話すことにしているので箇条書きにしておく。
1、今日は復活祭であるので、是非神を賛美をするよう呼び掛ける。そうすることは自然豊かな場所に建つ野首天主堂とその天主堂を中心にして、天地の創造主である神への信仰を生き抜いて来た野首の祖先とその後継者にふさわしいからである。
このために旧約の歌(ダニエル書3・57〜61)から引用する。「造られたものは みな神を賛美し、世々に神をたたえよ。
天のすべてのものは神を賛美し、神の使いは神をたたえよ。
空の上の水はみな神を賛美し、天のすべての力は神をたたえよ。太陽と月は神を賛美し、空の星は神をたたえよ。雨と露は神を賛美し、すべての風は神をたたえよ。
火と暑さは神を賛美し、冬の厳しさも神をたたえよ。―中略―山と丘は神を賛美し、地にはえる草木は神をたたえよ。
泉の水は神を賛美し、海も川も神をたたえよ。
海の魚、水に住む生き物は神を賛美し、空の鳥は神をたたえよ。
イスラエルは神を賛美し、世々に神をほめたたえよ。
神の祭司は神を賛美し、神のしもべは神をたたえよ。神に従う人は神を賛美し、神を敬い、へりくだる人は神をたたえよ。
神よ、高い大空の中であなたは賛美され、すべてにまさり、世々にほめたたえられる。
アーメン。」
2、ロザリオ信心
歴代の主任司祭、教え方の指導により野首の信徒たちは、子供たちも大人たちもほら貝の音がなり響くこの教会で、どれだけ賛美と感謝とを神に捧げてきたであろう。そればかりでない。野首の子供たちは毎日この教会の床に座してロザリオ信心に励み、聖母マリアの取り次を願いつづけていた。
昭和30年代にこの教会の教え方をしていた楠本キヨ子さんの話によると、「日曜日のミサになるとこの教会は野首と瀬戸脇の信徒でぎっしり詰まっていた、毎夕行われていたロザリオの祈りでも教会のほぼ真中辺まで子供たちで溢れていた。教え方と当時主任司祭であった浜田師は、その子供たちの後ろで子供たちと一緒にロザリオ信心をしていた」という。
そこで、今日は私たちもその頃の野首の子供たちと心を合わせて一緒にロザリオ信心をしてみることにしたい。3、感謝ミサ
仲知小教区初代主任司祭中田藤吉師が明治43年に17戸の貧しい信徒と一緒になって造ったこの煉瓦つくりの美しい野首教会は、昭和46年に信徒の集団移住によって教会が閉鎖するまでの約63年間、信徒の信仰育成の中心的な場として、あるいは信徒のコミュニケーションの場としての役割を果たして来た。
その後、個人的には巡礼とか墓参りには来てもこのようにかつて百人を超える信徒が一堂に会してミサを執行することは多分なかったことであろう。それが、今日は皆さんのご協力によって実現したことはなによりも嬉しい限りである。
ここには野首出身の信徒は一人しか参加していませんが、きっと他の野首出身の信徒もこのような巡礼ミサのニュースを聞いたならば喜んでくださることでありましょう。
野首教会復活ミサの報告 当日
当日は好天に恵まれただけでなく、参加者も予想を越える125人と多く、しかも、子供たちも数多く参加しお告げのマリア修道会シスターの指揮のもと、聖歌を元気に歌ってミサは大いに盛り上がった。
ミサは午前11時に予定していたが、ミサを早くすませてゆっくりしたいという希望者が多かったので、急遽ミサの時間を約30分繰り上げたが、午前10時からミサの準備としてロザリオ信心をして頂くことにした。子供たちは板張りに座ることが慣れていないので、祈りの途中むずむずしている子がいた。全体としては仲知教会とは異なる雰囲気であったので祈りにも自ずと信心の心がこもり素晴らしい信心業であった。
なお、このロザリオ信心業の先唱はかつて野首教会の教え方をしていた楠本キヨ子さんにお願いしたら彼女も喜んで奉仕してくれた。
説教も予定通りの説教であったが、準備不足で復活の主日の福音の説明が少し足りなかったようだ。
ミサ後、仲知修道院のシスターが作ってくれた心のこもる弁当を教会裏で信徒のグループと一緒にいただいた。私のすぐ隣りには久志修さんの家族が車座になって手作りの弁当を美味しそうに食べていたが、まだ食事の途中なのに末っ子で小学校4年生の愛美ちゃんは早く砂浜に遊びに行きたくて落ち着かない様子であった。
ほとんどの信徒が久しぶりの野首巡礼であったが、中には43年も仲知に居住していながら初めての訪問であったというお父さんもいて私の方がびっくりした。
ごミサ風景
復活祭ミサの感想文
(1)、江袋教会信徒 海辺ミカちゃん(仲知小学校1年生)
初めての野崎島
平成13年4月15日のくび教会に行ってふっ活さいのごミサにあずかりました。
の崎しまは、ふねで7分くらいしかかかりませんでした。みなとについてからのくび教会まであるきました。あるいているとちゅう、しかがいてびっくししました。30ぷんくらいで教会につきすこし休んでロザリオをはじめその後ごミサをしました。歌もみんな上手に歌いました。ごミサがおわってから広場でおべんとうをたべました。山のてっぺんでたべているひとがとんびにおそわれていて私たちはわらいました。たべた後海で少しあそんでかえってきました。
の崎じまはとてもしずかでゴミもなくきれいですごくいいところでした。私たちのちかくにこんなすばらしいところがあったなんてかんげきでした。また、いきたいと思いました。
(2)、仲知教会信徒 久志真美ちゃん(仲知小学校1年生)
のざきしまにいってよかったです。そのわけは鹿さんを見る事が出来たし、のくびのきょうかいでごミサをしたからです。わたしはきょうどうきがんをいいました。きょうどうきがんははじめてだったのでどきどきしました。けれどじょうずにいえたのでよかったです。
ごミサがおわってからダムにいきました。ダムはとてもきれかったです。
うみはゴミがなく、すきとおっていてびっくりしました。
このうみは、ずーとゴミがなくきれいならいいな。そして、またきてみたいです。
ごミサにあづかる子供達
(3)、仲知小学校4年生 久志愛美
4月15日、日よう日にお母さんとお父さんとお姉さんといっしょに野くびに行くためにつわざきの船のりばまでいきました。そしたら、そこでお友だちの谷口まなみちゃん、うえむらしずかちゃん、久志まみちゃんの3人とあいました。船の上ではしずかちゃんとまみちゃんといっしょにすわりました。
船がとてもはやかったのでたのしかったです。のざきじまに着いてからはみんなであるいて教会まで行きお祈りとごミサとをしましたが、とちゅうでひざがいたくなりました。ミサがおわってからかぞくでべんとうをたべてました。
そのご、教会のしたにあるうみにあそびにでかけました。そのとちゅうしかをみつけました。しかとのきょりがちかかったのでとてもうれしかったです。
うみもすなはまもゴミがなくきれかったです。すなばでは上にのぼったり、くだったりしてたのしかったです。でもかえるときにはきつかったです。
かえりのふねではみかちゃんといっしょにのりました。
たのしかったです。(4)、仲知小学校6年 谷口愛美
津和崎から速い船に乗って野崎島にある野首に教会のひとと行きました。友達と野崎の港から野首教会まで歩いていたときに鹿を見つけました。鹿はわたしたちにびっくりしたように畑をのぼったり、くだったりしていました。
野首教会に着いてからしばらく休憩し教会のなかでロザリオの祈りとミサをしました。教会内にはばんこがなく、板張りで正座をしてミサにあずかりました。そのときみんな「足がしびれて痛い」と言っていましたが、わたしはそんなに痛くありませんでした。
ミサがおわったら友達といっしょにお弁当を食べ遊びました。周囲の畑は鹿が草を食べていてあまり草が生えていなくはだかのようになっていました。
海岸の砂浜はゴミがなくすごくきれいでした。緑色や水色のすみとおった海でした。今度又行く時には泳いでみたいです。
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